mizuno Vパンツ について


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■メンズ水着(Vパンツ)について
mizunoとの打ち合わせ当日にアンケートをお願いするという異例のタイミングにも関わらず、多くのご意見をいただき感謝申し上げます。

結果は明白でした:

・脇幅3.5〜4.0cmを支持する方が圧倒的多数

・4.5cmは賛否両論

・6.5cmを支持する方はゼロ

この結果を踏まえ、「脇幅6.5cmの新モデル」について、mizuno側にアンケート結果を共有しながらお話をさせていただきました。

■mizuno側との打ち合わせについて
私からは率直に、「もしVパンツの脇幅が4.0cm → 4.5cm → 6.5cmと変更された場合、弊社では売上がほぼゼロになる」とお伝えしました。

また、以下の点を改めて丁寧にご説明しました:

・トップ選手向けのハーフスパッツは大会本番で記録を出す場合には有効だが、普段の練習やエンジョイでは本来ブーメランタイプが最適であること

・Vパンツの本来の役割や、足の可動域の確保における脇幅の重要性、見た目のスタイリッシュさ

・実際にユーザーから集まった定量的なデータ(今回のアンケート結果)

しかし、正直なところ全く手応えは感じられませんでした。
その背景として、mizuno側でも選手にアンケートを取り、さまざまなパターンの水着を着用・検証したうえで6.5cmという仕様に決定されたとの説明がありました。(しかし、もともとVパンツユーザーではない層にアプローチしていると推測)

■現場と設計の「すれ違い」に感じたこと
mizunoというメーカーの長い歴史の中で、ブーメランパンツは確かな役割を果たしてきました。
それにも関わらず、現行のVパンツにおいて「脇幅」という重要な要素に対して、企画の方から理解がまったく感じられなかったのは、非常に残念なことでした。担当の方は脇幅はあくまで一要素に過ぎず、水着全体の性能を大きく左右するものではないという認識。これを真に当たりにした時点で、交渉も説得も不可能と判断しました。

推測ですが、現在の開発陣はVパンツが主流だった1990年代を現場で体験していない世代の可能性が高いと思われます。
その結果、mizuno自身が研究し開発したVパンツの脇幅やカットが持つ意味の本質がまったく引き継がれていないという現実を感じました。

■今回の結果についての今後の方針
今回は、すぐに仕様を覆すことはできませんでした。
しかし、来年春にこの6.5cmモデルが発売後、弊社では一切の発注を行わない予定です。
その上で、売上という客観的な結果をもとに、改めて企画担当者もしくはその上層部と対話の場を設けたいと考えています。

■希望を捨てないでください
私が今の 別注 arena を実現できたのも、最初は門前払いからスタートでした。
それでも、まったく同じ要望を出し続けました。担当が変わっても、何度も、何年も。
別注 arena レディースのチームライン(サイドの連続したarenaロゴ)が技術的に不可能だとされた時も、3年以上粘って、今年ようやく実現しつつあります。
これは特別な努力をしたというよりも、同じことを実現するまで言い続けた結果です。

■mizunoへの敬意とお願い
mizunoはかつて、旧speedoの競パンの黄金時代を支えてきた立役者です。
speedoがブーメラン水着の代名詞として扱われる国もありますが、脇幅3.5cmのキネシスカットを開発したのはmizunoです。
そのmizunoが、自らブーメランの本質を見失ってしまいうことは、単に1商品の終焉ではなく、文化の綻びだと感じています。

asicsがスイムから撤退してしまった今、speedo(ゴールドウィン)にもあまり期待できない今、ミズノからVパンツがなくなってしまったら、arenaのみになってしまいます。これはarenaの一人勝ちではなく、ライバルのいなくなった市場の衰退を意味します。
私はオリジナルブランドのfrigusを盛り上げていくことはできますし、生産終了してしまったウォーターポロやハイドロCDを完全再現することもおそらくできるでしょう。
しかし、mizunoがブーメラン界から事実上自滅して消えてしまうことは、許容されるべきことではないと考えてます。
海外ではブーメランパンツ自体のことを「speedo」と言ったりもします。そして、かつての競パン全盛期の speedo Japan は mizunoが製造し販売していました。脇幅3.5cmのキネシスカットを作り出したのは、mizunoです。
そのmizunoが、脇幅の意味を理解することもなく、自ら生み育てた競パンユーザーの100%が「買わない」と断言する商品に仕様変更する。
これは大変残念なことではないでしょうか。

mizunoのVパンツの存続を願う方がいれば、どうか引き続き声を上げていただければ幸いです。(現段階ではなく、来年の発売後が良いと思われます)
私も粘り強く交渉を続けてまいります。

これからも、別注やオリジナルブランドの開発とともに、プロパー商品の改善要求にも取り組んで行きたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

・編集後記
このメルマガの目的は「ビジネス」ではなく「熱意の共有」になります。
商品の未来を、メーカーの都合や独断ではなく、ユーザーと一緒に作り上げていく姿勢が、一人ひとりに届く「モノづくりの本質」と信じています。

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